ミステリーといえば意外な犯人。

この小説の犯人は読者。そう、この本を読んでいるあなたです。

 

という究極の推理小説。

著者の辻真先は鉄腕アトムから名探偵コナンまで、50年にわたって多種多様なアニメのシナリオを書いたすごい人。

 

驚くのは昭和50年当時、この叙述トリックが中学生向けに書かれていたこと。

僕も中二のときに読んだ。

 

当時はこのトリックに、なんだか騙された感、納得しきれない部分があったけど、40代になった今は感心する。

当時は中学生の心象風景、思春期の痛みを感じて読後感がちょっとツラかったけど、40代になった今ではそれが愛おしい。

 

思春期を超えて、青年になって、おっちゃんになる。

思春期はしんどいけど、おっちゃんになって振り返ると愛おしい思春期。

でも戻りたくはないね。

 

このコラムはネタバレではありません。

小説の1ページ目で犯人を宣言しているから。

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和田 憲明

副理事長 / マジックパパファザーリング・ジャパン関西
マジックパパ代表、主夫。娘の誕生を機に主夫となり保育士資格を取得。FJKでは初代理事長、現副理事長を務める。特技は手品、趣味はSF・特撮・アニメのオタク系パパ。 [⇒詳細プロフィール]