市議会議員選挙の投票日。
僕たち親である人にとっては、自分だけでなく子どもの権利も投票に込めるべきだと思ったので、子ども達と選挙の話をしたんですね。
すると、大人の我々にとってもすごくおもしろい発見があったので、ぜひこれをシェアさせてください。
君なら誰に投票する?と聞いてみる
市議会議員というのは、我々にとってもっとも身近な選挙でありながら、50人近いほぼ見ず知らずの立候補者のなかから1人だけを選ぶというおそるべき難易度です。
よっぽどのモノ好きでもないかぎり、公報を隅から隅まで見るのは至難のわざで、ほぼほぼ途中で見るのを放棄します。
僕もそうでしたので、子ども達に聞いてみることにしました。
すると、当然ですが子ども達も同じような感じになるんですね。
マトリックスをつくろう!
そこで、僕たち大人が感じている現状というのを、2つのマトリックスをつくって、現状の議会と立候補者を属性分けしてみることにしました。
最初につくったのは属性のマトリックス。
横軸を年齢(左が若くて右が年配)、そして縦軸を男女(マトリックスではありませんが、上が男性で下が女性)にわけてみます。

(ホワイトボードで再現したもの。全体を見える化できます。)
するとですね、おもしろいんです。
選挙に興味のない若い人にも、現状がどれほど偏っているかがみえてくるんです。
そしてもうひとつ。
次は、経験とやろうとしていることでわけてみます。
横軸を議員経験年数(左が浅くて右が豊富)、そして縦軸を改革と保守(上が改革でしたにいけばいくほど保守)によって議会の現状と立候補者をわけていくんですね。

(こちらもホワイトボードで再現。偏りがあることがわかります。)
こちらもかなり偏ったマトリックスになっているはずです。
ふたたび問いをたててみる!
ここまで見える化してみて、そのうえでさっきとは違う問いをたてます。
「現状を変えたい?それとも変えたくない?」
たとえば今の現状を変えたい!と思っているならば、上で描いたマトリックスの空白地帯にいる候補者に票を投じるのもいいかもしれません。
逆に今の現状がいい!と思うなら、すでに大きなセグメント票を投じることもアリでしょう。
投票してこそ文句をいう価値がある!
選挙に行かない人の多くはこう思っています。
「よくわからん・・・」
「自分が投票しても意味がない・・・」
たしかに、今の日本では、投票率が10%台になったとしても議員定数は埋まってしまい、選挙しただけで「住民の信を問うた」といわれてしまい、投票していない人さえも選挙に参加したとみなされてしまいます。
だからといって、それが選挙に行かない理由にもなりません。
選挙権を行使しなかった人は文句はいえません。
選挙権を行使した人こそ文句をいえます。
たとえ票を投じた人に対してもです。
やることが違おうものなら大声で「あなたは間違っている!」といえる、と思っています。
選挙権のない子ども達にこそ選挙の話をさせよう!
小学生の頃、保健体育の授業で、たばこがどれほど体に有害かを学んだその晩、両親に「たばこをやめてくれ!」と懇願したことを覚えています。
苦笑いを浮かべながらも優しくうなづいていた両親は、その後しばらくしてたばこをやめることになりました。
子どものシンプルな願いには大きなパワーがあるものです。
なにがいいたいのかって?
選挙もたばこも同じです。
子ども達が選挙に興味をもって親に訴えれば、それだけで投票率は高まります。
だから、子ども達にはもっともっと選挙のことを擬似的に体験して欲しいんです。
公報をみて、総合学習の時間にしっかり話し合うのもいいでしょう。
先生が公報を見ながら積極的に選挙の話をするのもいいでしょう。
とにかく、子ども達が選挙について話をする機会をつくること。
それこそが投票率を高めるもっとも効果的な方法ではないかと思います。
意識を持って、それを親に伝えらたら、動いてくれる親はきっといますから。
先日、アメリカに住んでいる友人からおもしろい話を聞きました。
トランプ政権になって以降多くの人が「アクティビスト」になり、彼らは「トランプ氏に感謝することがあるとするならば、それは私がアクティビストになれたことだ」と自ら揶揄するそうです。
※アクティビストとは、「もの言う株主」ともいわれ、積極的に発言し、活動する人のことを言います。
投票する人もしていない人も、ぜひともアクティビストになって「もの言う有権者」となってほしいですね。
夏には参議院選挙がやってきます。
今の現状に満足していないのなら、ぜひ日本にもアクティビストを増やしましょう。
そのためにはまず子どもと一緒に選挙のことを話すことです。
以上、立川志の輔「みどりの窓口」のまくらをぜひお聞きください!篠田でした。

篠田 厚志

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