どう生きるか、そしてどう死ぬか

先日、祖母が亡くなりました。

90歳、死因は老衰でした。

 

ここ数年は、認知症を発症して施設に入っていたので会ってなかったんですが、つい先日、親戚から嚥下ができなくなって看取り状態に入ったという連絡を受け、なんとか週末に一目顔を見に行くことができました。

会いに行ったときはもう寝たきり。

飲むことも食べることもできないので、体は本当に痩せて小さくなっていました。

従兄弟たちが集まってワイワイ話をすると、目を開けて手を振ってくれるものの、話などすることもできません。

 

でも、ばあちゃんを見たときに思ったことがあります。

「あぁ、いい終わり方やな」って。

 

延命措置をしなかったので、管も通していないから痛々しさもない。

栄養だけを体に入れているわけではないので、顔も手もばあちゃんのまま。

会いに来る人もみんな、どこか心の準備ができていた感じ。

部屋は終止なごやかな雰囲気で、これほどに穏やかな間際は見たことがありませんでした。

それはきっとばあちゃんの人柄の成せる業です。

みんなに優しくて、みんながワイワイしているのを側で眺めているのが好きなばあちゃんだったから。

 

その数日後、彼女は子ども達に囲まれて90年というその生涯を静かに終えました。

こんなにも穏やかな終わり方を見たのは、人生初めてです。

人の終わり方って、やっぱりその人の生き方があらわれるんやなぁと思いました。

自分の人生、あと何年あるかわかりませんが、いい終わり方やなと思い思われるような生き方をしていきたいものです。

 

以上、こんな死に方ができたばあちゃん、ホントによく生きたなぁ、篠田でした。

 


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篠田 厚志

理事長 / おやこヒッチハイカーファザーリング・ジャパン関西
三児の父親。安定の大阪府庁を退職し、NPOの世界へ。 父親の子育てはやれと言われてやるもんじゃなく、できる仕組みを作ることが大切。「父親の子育てをヤバくする」をミッションに活動するファザーリング・ジャパン関西の理事長を務める。[⇒詳細プロフィール]