夏休みが終わって考える「夏休みの必要性」

夏休みが終わりました。

僕の住む街では、今日から2学期です。

 

夏休み期間中は、毎朝長女を学童に歩いて送って、そこから次男を保育所に送る日々。

クソ暑い毎日を10分、次男の乗る自転車を押しながら歩いて学校に行くの苦行から開放されたのはチョットありがたい。

でも、なくなったらなくなったでチョット寂しくなるのは、それがルーティーンになってたってことでしょうか。

 

夏休みってなんであんの?

夏休みって、学校教育法施行令で定められているそうですが、なんであるのかというと要は「暑いから」だそうです。

(学期及び休業日)

第二十九条 公立の学校(大学を除く。)の学期及び夏季、冬季、学年末、農繁期等における休業日は、市町村又は都道府県の設置する学校にあつては当該市町村又は都道府県の教育委員会が、公立大学法人の設置する高等専門学校にあつては当該公立大学法人の理事長が定める。

逆に、冬休みは寒いからあるんだそうです。

そういえば、ドイツでは28度以上になると学校が休みになるって、小学生の頃に聞いたことがあります。(今はさすがにどうなってるのかわかりませんが・・・)

暑いから、寒いから、夏休みや冬休みがあるなんてメッチャ面白くないですか?

 

夏休み、ホンマにいんの?

先日、友人とこんな会話になりました。

「夏休みってホンマにいるんかな?」

最近では、ほとんどの学校でエアコンが整備されています。

まぁそりゃそうですね。

連日30度を越すのに、エアコン無しで勉強などできたもんじゃない。

 

ってことはあれですよ。

昔は、夏は暑くて勉強できなかったから夏休みがあったわけですが、今は暑くても勉強できる環境って整っているわけです。

そしたら夏休みなんて必要なくないですか?

だってうちは、学校は休みでも、毎日学童に子どもを送っていってるわけです。

要は毎日学校に行かせてるんですよね。

夏休みなんて、授業がないだけで、親にしてみれば、弁当を作るだけ面倒が増えたようなもの。

それが、「小1の壁」という言葉に表されているように、ある意味共働きを阻んでいると言っても過言ではないような気がします。

 

ただ、そうなると今度大変になるのは先生たちです。

学校の先生は、授業のある期間中は本当に忙しくて、休む暇がまったくありません。

先日、小学校の教頭先生とばったりあってお話してたんですが、先生たちの有休取得はこの夏休みや冬休みに集中しています。

そしてそれでいいと思っているフシがあります。

そんななか、夏休みや冬休みがなくなると、休むなと言われているようなもの、なのかもしれません。

これ、難しい問題ですよね。

 

夏休みはを意味のあるものにするために

これだけ書きながら、僕自身は夏休みって必要だと思っています。

それは、夏休み、いわゆる「サマーバケーション」が、子どもの世界を確実に広げてくれるチャンスだからです。

夏休みは田舎に帰るし、どこかに旅行することもできます。

FJKの父子ツアーinシアトルも、ある意味で夏休みだからこそ実現できた企画と言えます。

学校以外の生活がなければ、子どもは学校以外の世界を知る術はありません。

彼らの視野を広くするために、世界は広くて自分が今の世界から抜け出せることを知るために、夏休みは超大事だと思っています。

でも、いっぽうで、上で書いたように、今のままだと不要なケースもあると思っています。

 

どうすればいいんでしょう。

大きく2つの考え方があるのかなと思うんです。

 

ひとつは、夏休みをなくして親の負担をなくす

同時に、先生の負担もなくすことも考えないといけません。

その方法もいろいろあると思いますが、1つには、とにかく先生の人数の増加、そしてなにより先生の役割軽減のために、事務員、学校運営職員の配置が絶対に必要です。

アメリカでは、小学校から担任という仕組みがないそうです。
(アメリカでは、クラス運営と言うものがないのがその主な理由ですが。)

先生の役割は、あくまで担当科目を教えることだけで、それ以外のことは、専門の職員がいるし、担任制がある学校でも、休むときのサポートは非常に充実しているので、とっても休みやすいというんですね。

それなら、夏休みがなくなったとしても、先生も休みを取れて、負担もなくなると思います。

 

もうひとつは、夏休み中の学童保育やサマーキャンプにも教育予算を投入することです。

僕は夏休み必要派です。

学校と違う体験って絶対に必要だと思うんです。

でも、その体験をさせるための、親の経済負担は大きいことが多い。

アメリカでは、教育への投資額が天井知らずになっていることが大きな問題になりつつあります。

日本も、近い将来必ず同じ問題がやってきます。

そうした問題を解決するためにも、教育予算を増加させ、さまざまな学校外教育プログラムに投資させることは、必要不可欠なことだと思います。

 

結局、「税金を子どもの教育に投資せよ!」ということになってしまうので、根本的な解決方法ではないかもしれない。

でも、何を課題とするかによって、解決策は異なるので、この場で唯一無二の方法を示せないことも事実です。

こうして、これから先も、いろんな視点で考えていくことが大事なんじゃないでしょうか。

 

以上、夏休みが終わってホッとひと息、篠田でした。

 


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篠田 厚志

理事長 / おやこヒッチハイカーファザーリング・ジャパン関西
三児の父親。安定の大阪府庁を退職し、NPOの世界へ。 父親の子育てはやれと言われてやるもんじゃなく、できる仕組みを作ることが大切。「父親の子育てをヤバくする」をミッションに活動するファザーリング・ジャパン関西の理事長を務める。[⇒詳細プロフィール]