議会に子どもを連れて行けないことの根本的な問題は何か?

赤ちゃんを連れて議会に出席・・・

子どもを議場に連れて行ったことについては賛否両論あります。

 

いろんな議論が交わされていますが、今回の件についての本質的な問題は、赤ちゃんを連れて議会に出席したことではないと思っています。

 

今回の一番の問題は何か。

 

「思考停止」

 

このひと言に尽きると思います。

ちなみに僕は、緒方熊本市議会議員の行動には賛成の立場です。

だって、子どもを連れて仕事に行けるってすごく素敵なことじゃないですか!

 

ですが、議会や行政の対応は「規則」のうえでダメだからダメ。

「議員以外は傍聴人とし、傍聴人はいかなる理由があっても議場には入れない」

要は制度で認められないからダメってことです。

この時点で、話の論点を完全に見失っています。

 

緒方議員だって、規則に決まりがあることくらいはわかっています。

そのうえで、子連れで議会出席を認めて欲しいとか、託児を設置して欲しいとか、子育て支援にかかることを相談妊娠中から事務局や議員に相談していたはずなんです。

 

にもかかわらずこれですよ!

 

「じゃあどうすればいいか?」をまったく考えようとしていない、つまり「思考停止」としか思えません。

チョットでもいいので、求められている行動を実現する可能性を考えたのか?

きっと考えもしなかっただろうと思います。

それを考えることこそが何より大事なのに。

 

制度や規則は、あくまでその社会に適したことを制度化しただけのものです。

当然ですが、時代とともにかわっていくべきものです。

週休2日もそう。

オフィスでの禁煙もそう。

法律のほうが変わってるんです。

にもかかわらず、今回の件は制度こそ原則になってしまっています。

本当にもったいないなと思います。

 

「子どもを議会本会議に入れるか否か。」じゃなくて、「子どもを保育所に預けられないママ議員の責務を全うしてもらうためには、どうすればよいか?」についてしっかり考えていかないといけないと思います。

 

今の世にはびこる制度不良について、もう一度捉え直すよい機会となれば、きっと緒方議員の勇気に一矢報いることになるんじゃないでしょうか。

 

以上、FJKは子連れ出勤推奨です、篠田でした。

 


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篠田 厚志

理事長 / おやこヒッチハイカーファザーリング・ジャパン関西
三児の父親。安定の大阪府庁を退職し、NPOの世界へ。 父親の子育てはやれと言われてやるもんじゃなく、できる仕組みを作ることが大切。「父親の子育てをヤバくする」をミッションに活動するファザーリング・ジャパン関西の理事長を務める。[⇒詳細プロフィール]