君にはいつもホンマに元気をもらえます。
家でも外でも明るくて、笑いのセンスもあって、みんなを楽しませてくれます。
同時に、君には本当に驚かされています。
2人目の子は要領がいいってよくいうけれど、君のそれは、それだけで説明できないほどです。
特にピアノは驚きの上達速度で、あっという間にすらすらとけん盤を弾けるようになっていく姿を見ると、「こいつ天才か!?」と思わずにいられません。
もちろん上達が早いといっても、これくらいのレベルの子達はおそらくごまんといます。
推薦をもらって、昨年、初めてピアノのコンクールに出場させてもらうことができましたが、そのときは1次予選であえなく落選しましたね。
そのときの落ち込みっぷりはハンパなくて、「もう悔しいからピアノやめる・・・」とまで言っていましたね。
お父さんもいい大人です。
世の中そんなに甘くはないことを知っています。
でも、まだまだ甘い実力でも全力で悔しがれる君に、自分が天井を作ってしまっていることに気付いてすごく心を動かされたものです。
それから1年。
去年の悔しさを胸に成長した君は、我々の不安をよそに、1次予選も2次予選も通過して、本選会に出場できるまでに上達していました。
正直なことをいうと、まさかそこまでいけるとは思っていなかったんです。
なので、嬉しさというより、半ば驚きを隠せませんでした。
けれど、こういうチャンスをきっちりモノにできる何かが君にはあるのかもしれませんね。
お父さんとお母さんは、できるだけ結果を欲張らないように気を付けて気を付けて・・・まぁどうしても期待が入ってしまうんですが、それでも欲張らないように気をつけながら練習につき合っていましたが、君はいたって自然体でした。
本番当日もそれは変わりませんでした。
普通は、緊張していつもの自分ではいられなくなります。
ミスをすれば頭が真っ白になって、どうすればいいのかさっぱりわからなくなったりもします。
でも、君は違いました。
ところどころで、お父さんでもわかるミスをしました。
それでも、立ち止まることなく、次の音を何事もなかったかのように引き続けていました。
多少の緊張はあっただろうと思うけれど、いつもどおりの君の演奏でした。
これってホンマにすごいことです。
演奏を終えての第一声は「楽しかった」。
そのあとに「まぁ通ったんちゃうかな」と。
何の自信それ!?
普通にミスもしておいて、ホンマにビックリするんですけど(笑)
今回は、残念ながら本選会での結果はでませんでしたんでしたが、でも、そういう自分への絶対の自信が、君のここまでの結果を生み出しているのかもしれませんね。
ある人がいいました。
戦いは、事前の準備で9割決まると。
お父さんもそのとおりだと思います。
大事なのは結果以上に、自分が納得のいくまで練習して本番にのぞめたかどうかです。
これからも、そのプロセスを大切にして、自分の自信にしていってくださいね。
また来年も、楽しくピアノを引き続けていたら、きっとこの舞台に立てるだろうと信じています。
以上、真ん中だけど1人娘なので損しない運の持ち主、我が娘・・・篠田でした。
篠田 厚志
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