知的書評合戦ビブリオバトルに部活として取り組む少年少女たちの青春物語…の、
形を借りたSF啓蒙小説。
この小説の中では主人公の女子高生がひたすら熱くSF小説を語ります。
ファンタジーやミステリーは現在でもジャンルとして豊かで、たくさん書かれてたくさん読まれている。
だけどもSF小説は下火。
SF的な物語が全くないわけではないけれども、それは他のジャンルの中に拡散して薄まっていて、ジャンルとしてのSFは絶滅の危機に瀕している。
僕が高校生くらいまでは、ミステリーと同等、ファンタジーよりははるかに大きい場所を占めていたSF文庫のコーナーが、今では見る影もない。
SFには科学的仮説と論理と人間観を通して、社会をシミュレーションする力がある。
どこかの企業のプレゼンみたいに、このスマホがあればこんな便利になりがます!
みたいな単純なことじゃない。
もし人類がタイムマシンを手に入れたら。
どのように使うのか?
それによってどんなことが起こり、どんな社会になるのか?
人類の意識はどう変わるのか?
までを提示するのがSFです。
作中の女子高生は全SFファンの代弁者。
彼女のイチオシ、ハーラ・エリスン『フェンデッセンの宇宙』。
僕は中三のときに中学校の図書館で読んで衝撃を受けました。
当時は中学校にもSFがたくさん並んでたんですよね。
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和田 憲明
副理事長 / マジックパパ : ファザーリング・ジャパン関西
マジックパパ代表、主夫。娘の誕生を機に主夫となり保育士資格を取得。FJKでは初代理事長、現副理事長を務める。特技は手品、趣味はSF・特撮・アニメのオタク系パパ。
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