海外というのは、いくことそのものにとても大きな意味があります。
特に、早い時期から行くのは、ライフデザインの観点からも非常に有効です。
だから、ファザーリング・ジャパン関西は、渡航費と宿泊費を負担して、参加のハードルを限りなく下げる試みを実現しました。
そう、父子の特別な共有体験を提供するために。
【父子ツアーは旅行じゃない!】
シアトルといえば何を思い浮かべますか?
ダウンタウン?
スターバックス?
セーフコフィールド?
それともマウントレーニア?
実は、オーガニックやファーマーズマーケットも有名です。
Amazon、Microsoft、ボーイングなどの世界的企業の本社も、ここシアトルにあります。
こうしたところへ行くことそのものも「特別な体験」です。
でも、こうしたいわゆる観光名所とよばれるところは、自分だけでもいこうと思えば行くことができます。
せっかく行くならば、お金を払ってもできない体験、FJKのツアーだからできる体験を提供したい!
子どもにとって、だけでなく、父親にとっても、人生を変えるような意味のあるものを!
ウェブサイトにも、ガイドブックにも、地球の歩き方にも載っていないものって何だと思います?
「人」と「コミュニティ」。
旅で一番の醍醐味って、知っていることの確認じゃなく、知らないことへの出会いだと思うんです。
そうした出会いは、人と人とのコミュニケーションから生まれるものです。
だから、「現地に暮らす人、パパたちとの交流」を、今回のツアーの肝としました。
たとえば・・・
- 現地在住の日本人建築家(お父さん)との対談
- マイクロソフト勤務の日本人(お父さん)との対談
- 「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」生みの親、安原弘和(お父さん)さんとの対談
- ビル&メリンダゲイツ財団のオフィス見学&財団で働く女性たちとのランチ
普通にシアトルに行っても、たぶんですけど出会うことはできません。
こうした機会を実現することで、参加したお父さんたちは、自分が知っていること以上の何かを手に入れることができる!
「アメリカはダイバーシティーが進んでるっていうけどホンマ?」
「アメリカのお父さんたちは保育所の送り迎えするってホンマ?」
「アメリカでは16時には家に帰ってきてご飯を家族一緒に食べるってホンマ?」
「っていうか、実際のところどんな暮らし方、働き方、子育てをしてるんですか?」
そう思いませんか?
もちろんこうした機会が実現したのは、ジャングルシティ大野拓未さんはじめ、後述する多くの方々のご協力あってのものです。
(彼ら、彼女らのお力がなければ、到底実現不可能でした。この場でも感謝申し上げます。)
【スケジュールの概要】
そんな旅のスケジュールは、すべての父子が伊丹空港に集合するところからスタートしました。
(初日)
10時30分に伊丹空港のロビーに集合した父子は、大人も子どもも残された家族も、「いよいよ始まった・・・」という楽しみと不安が入り交じりながらのスタートでした。
そりゃそうです。
2度目の面識で一緒に海外に行く。
しかもはじめての父子だけ。
さらによその父子も一緒。
不安しかないといっても過言ではありません。
(到着初日)
伊丹空港~羽田空港へ。
羽田空港からリムジンバスで成田空港へ。
そして、成田空港からシアトルタコマ空港へ。
8時間を超える長時間のフライトにグロッキーな10人。
だけど、無事にやって来れた安心感と、日本では考えられないくらいのスカッと爽やかな青空に少しずつ表情も柔らかくなりました。
シアトルの交通機関に慣れる意味も込めて、少しばかりダウンタウンを観光したのち、近くのスーパーで買い物をして宿で晩ご飯づくり。
やっと一息つくことができました。
(二日目)フリータイム&パレード
この日は、夕方まで父子2人だけでの行動。
- 篠田家:ダウンタウン観光
- 石原家:ブルースリーのお墓参り
- 窪 家:カート・コバーンのベンチ見学とダウンタウン観光
- 渡邊家:シアトルセンターとチルドレンズミュージアム
- 高場家:マカティオ(昨年の居住地)への里帰り
それぞれ自由に過ごしたあと、シアトルのイベント「トーチライトパレード」に、神戸・シアトル姉妹都市協会様の計らいによって、パレードに参加させていただけることになりました。
パレードは、何十万人という人が見学しています。
そんななか、手を振って大通りを行進するのもなかなかない機会でした。
自由行動が終わったあとの、パパたちの感想は・・・
「2人でいろんなところに行くことができた」
「はじめてバスに乗ったりして楽しかった」
「フリータイムが終わってホッとした」
(三日目)ファーマーズマーケット&セーフコフィールド
地産地消やオーガニックを意識しているシアトルでは夏シーズン、ほぼ毎日どこかでファーマーズマーケットがやっています。
今回は、宿の近くにあるフリーモントのファーマーズマーケットで朝ご飯を食べ、その後、セーフコフィールドに、シアトルマリナーズの試合観戦へ。
マリナーズ戦で一番盛り上がっていたのは、いわずもがな篠田です。
試合もマリナーズが9−1で快勝!
ホンマに楽し過ぎました!
(四日目)シアトルのライフスタイルを知る
参加者全員「この日が一番刺激的だった!」と言わしめたのが、現地に住む4人のお父さんたちとミートアップした四日目でした。
午前の交流会は、シアトルに住む建築家(GM STUDIO INC.主宰)の松原博さん。
彼自身、国際結婚をした日本人男性で、同じ国際結婚をした日本人男性のサポートグループを開始するなど、すごく温かなお人柄です。
午後は、Microsoftで働く金子雅彦さん、渡辺 毅さん、吉田 敦さん、そして、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」生みの親の安原弘和さんとの交流でした。
ひと言では語りきれないほど、お互いに刺激的な時間になりました。
- 日本とアメリカの子育ての違い
- ロジカルな生活スタイル
- 自分自身にできることを考える
- 好きなものを見つけることが、生きていくうえで何よりも大事
- 異文化とのふれあいの重要性
- プログラミングと子育て、教育
- プログラミング教育の本質
自分が当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかった。
そんなことに改めて気づかされる一日でした。
(五日目)ビル&メリンダ・ゲイツ財団訪問
ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、マイクロソフト会長のビル・ゲイツと妻メリンダによって2000年に創設された世界最大の慈善基金団体です。
そのオフィスに勤める友人が、僕たち父子ツアーのために、オフィス内の見学と財団スタッフとのランチセッションをセッティングしてくれました。
オフィス・・・ホンマ素敵でした。
こんなところで働きたいものです。
訪問を終えたあとは、ビジターセンターへ。
僕がNPOで働いていることもあり、財団の取組みを知ってもらい、NPOの取組みを少しでも知ってもらいたいと思ってセッティングしてもらいました。
- 社会的事業体は何をしているのか?
- 世の中にはどんな社会課題があるのか?
- どうやって社会の課題に取り組んでいるのか?
- どうしたら世界は変えられるのか?
(六日目)マウントレーニアへ
この日は、シアトルを離れ、マウントレーニアに向かいました。
マウントレーニアは、シアトルの象徴的な山で、日本でいうところの富士山です。
日本ではなかなか感じられない大自然の躍動感、真夏でも残る雪、永久氷の側まで行けるトレッキングコースはとっても気持ちよくて震えます。
(七日目)最終日
この日がシアトル滞在の最終日です。
マウントレーニアのログハウスから空港へ。
もう寂しい以外に出てくる言葉はありませんでした。
(八日目)ただいま日本!
タコマ空港から成田空港へはおよそ9時間。
長時間のフライトでしたが、行きほどの疲れもなく、みんなただただ寂しそうにしていました。
帰ってきたことがチョット残念なくらい笑
こうした8日間で、いったい何がどう変わったのか?
現地のお父さんたちとのミートアップは、僕の期待以上の意味があったと思います。
それ以外には?
こどもにとっては?
父親にとっての変化は?
それをたくさんの方に聞いて欲しい。
そんな思いで父子ツアーの報告会を、帰国後の8月20日に実施しました。
つづく。

篠田 厚志

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