サンタさんは本当にいるんですか?

クリスマスイブは子どもにとっても大人にとっても、クリスマスイブはいろいろ特別です。

家族や友達、パートナーと一緒に何かを祝うこの日のクライマックスといえば、もちろんサンタクロースによるプレゼントです。(キリストの生誕を祝うのが本来のことですが、今ではもう人それぞれです。)

 

子どもたちが願うプレゼントが眠ったらやってくる。

この日は願いが叶う日であり、それを叶えてくれるのがサンタクロースなんです。

 

でも、年を重ねるごとにその夢は失われて、なぜかみんな、サンタクロースのことを信じなくなってしまいます。

それってとても残念なことです。

サンタクロースはいるのに。

 

そう、サンタクロースはいるんです。そのことを思い出させてくれるある一通の手紙をご紹介します。

 

「記者の方へ。」

「わたしは8さいです。わたしのともだちには「サンタクロースなんていない」といっている子もいます。パパにきいてみたら、「サン新聞にきいてみなさい。新聞社がいるといったらいるんだろう」といいました。」

「おねがいですから本当のことをおしえてください。サンタクロースって本当にいるんでしょうか。」

 

この手紙は、1897年9月21日に、バージニア・オハンロンという当時8歳の女の子が、「ザ・サン」という新聞社に充てた手紙です。

この、夢のない大人なら放っておいてしまうだろう手紙に、フランシス・チャーチという記者が社説として回答しました。

その内容がこちら。

 

「バージニア、あなたのお友だちはまちがっています。何でも疑ってかかる疑りやさんになってしまっているのです。そういう人たちは自分の目に見えるものしか信じません。おともだちはその小さな頭で理解できないことなどありえないと思ってしまっているのです。大人であれ、子どもであれ、人間が考えたりできることは限られているのです。あらゆる真実と知識を内包する広い宇宙に比べれば、人間は小さなアリのようなものなのです。 」

「そうです、バージニア、サンタクロースはいるのです。サンタクロースは、愛や人への思いやりや、献身が存在するのと同じくらい確実に存在します。それらがちゃんとあって、あなたの人生をすばらしいものにしてくれているのは知っているでしょう。ああ、もしサンタクロースがいなかったら、どんなにこの世はわびしく退屈なものでしょう! バージニアのようなかわいらしい子どものいない世界が考えられないのと同じくらいサンタクロースのいない世界はさびしいことでしょう。純真な信じる気持ちもなく、詩も、ロマンスもなくなってしまうでしょう。私達は自分が感じられるものや目に見れるものの中にしか楽しみを見つけることができなくなってしまうでしょう。子どものころに世界に満ちあふれている光も消えてしまうでしょう。 」

「サンタクロースを信じないのなら、あなたは妖精も信じないのでしょうか。クリスマスイブにパパにたのんで、何人もの人に煙突という煙突を全部見張らせて、サンタクロースを捕まてもらったらどうですか。でもその時サンタクロースが煙突からおりてくるのを見なかったとして、いったいそれが何の証拠になるのでしょうか。サンタクロースを見た人はいません。しかし、それはサンタクロースがいないという証明にはならないのです。この世でもっとも確かな存在は子どもや大人の目に見えるものではないのです。芝生の上で舞う妖精の姿を見たことがありますか?もちろんないでしょう。でもそれは妖精がいないことの証明になってはいないのです。目に見えないもの、見ることができないものがこの世に存在するという不思議を想像することができないだけなのです。 」

「赤ちゃんが持つガラガラを分解すれば、どうして音が鳴るのかわかるでしょう。でも、目に見えない世界を覆うベールは、どんなに力の強い人でも、それどころか、世界中の力持ちをみんな集めてきたとしても、引き裂くことはできません。信じる気持ちと想像力、それに詩と愛とロマンスだけが、そのカーテンを引き分けて、その向こうにある、この上なく美しく、輝かしいものを見せてくれるのです。そのようなものが人間のつくったでたらめといえるでしょうか。ねぇ、バージニア、それほど確かな、それほど変わらないものはこの世にはほかにないのですよ。」

「サンタクロースがいないですって!とんでもない!うれしいことにサンタクロースはいますよ。それどころかいつまでも死なないでしょう。1000年後までも、いえ、バージニア、100万年後までも、サンタクロースは子どもたちの心を喜ばせてくれるでしょう。」

(1897年、ニューヨーク・サン新聞「社説」)

 

僕は今でもサンタクロースを信じています。

いや、いるってことを知っています。

目をつむってみればわかることです。

 

たったひと言、「サンタクロースってどんな人?」って自分自身に聞いてみてください。

きっと、赤い帽子、白いおひげ、大きな体、大きな袋を担いでソリに乗っている姿が現れるでしょう。

同じ質問を他の人にも聞いてみてください。誰に聞いても同じような答えがかえってくるはずです。

 

みんな、サンタクロースといえば同じイメージをします。

それなのに、その人がいないなんていうのはただただナンセンスだと思いませんか?

 

サンタクロースは絶対にいますよ。

それを信じるか信じないか、ただそれだけなんです。

 

僕はそれを子どもたちに伝えつづけてあげたいなと思います。

 

以上、みなさん準備はいいですか?篠田でした。


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篠田 厚志

理事長 / おやこヒッチハイカーファザーリング・ジャパン関西
三児の父親。安定の大阪府庁を退職し、NPOの世界へ。 父親の子育てはやれと言われてやるもんじゃなく、できる仕組みを作ることが大切。「父親の子育てをヤバくする」をミッションに活動するファザーリング・ジャパン関西の理事長を務める。[⇒詳細プロフィール]