篠田です。
今日はチョットオススメの本を紹介したいと思います。
古本屋に立ち寄ったときに、インスピレーションを感じて購入した一冊。
これ本当に参考になります。
「世界は、誰かが思い描いた仮説でできています。」という一文からはじまるんですけど、なるほどなぁって感じです。
著者の佐渡島さんは、もともと講談社で編集者。
- 安野モヨコ『働きマン』
- 三田紀房『ドラゴン桜』
- 小山宙哉『宇宙兄弟』
といった有名マンガの編集を担当しておられて、その後、作家エージェント会社を設立。
僕と同い年です。
刺激的ですね。
宇宙兄弟は読者の7割が女性?
マンガを一番読んでいるのは誰だと思いますか?
その本によると、アンケートの回収率は男性が7割を占めると言います。
しかしながら、実際の読者は7割が女性だそうです。
そこで著者は、宇宙兄弟の販促の際「女性ファンが増えれば売れる」という仮説を立てて、女性が読んでくれる販促をおこないました。(実に見事な方法です)
結果は見ての通りですね。
マンガ家の頭の中を出版するのが編集者の役割
とくに印象に残ったのは、「作家は頭の中にもう一つ世界を持っている」ということ。
マンガをつくるとき、ストーリーを考えるのではなく、頭の中のもう一つの世界にトリップして、観察して、ドキュメンタリーを撮っているようなんだそうです。
だから、理系でも何でもないの理系的な発想が思い浮かんだり、専門家でもないのに専門的な知識が描かれたりしているんですね。
これは、NPOが掲げるビジョンにとてもよく似ているなぁと思います。
好きなことは仕事になるのか?
本の中で著者は「好きなことを見つけ、好きな人たちと仕事をしていること」が強みだと書かれていました。
こうしたいわゆる理想を実現している人、ときどきいますよね。
でも、実現するのはそう簡単ではありません。
好きなことを仕事にするのは覚悟がいります。
苦労もいとわず、何年も泥水をすすりながらでもやり続けられた先にのみ、好きなことが仕事になっている、ということがあるのだと思います。
最後にしたいことはなにか?
最後のエピソードとして、高校の同級生の死について書かれていました。
彼が最後に残した言葉は「仕事がしたい!」だったそうです。
そう・・・仕事ってしたくてやってるはずなんです。
でも、普通はそんなことに気づけません。
最後になってみないと、好きだったこともありがたみもわからないものです。
はじめから、好きなことを仕事にしようとしている人は、きっとうまくはいかないと思います。
でも、今の仕事が好きと思えて、一生懸命その仕事に取り組んで、誰かの役に立てるようになれば、「好きなことを見つけ、好きな人たちと仕事をしている」ようになるのかもしれませんね。
(img via Carlos Martinez)

篠田 厚志

最新記事 by 篠田 厚志 (全て見る)
- 息子との会話でわかった投票率をあげる方法 - 2019年4月22日
- 子どもから「好き」と言われるパパになるには? - 2019年1月30日
- 1096日、ありがとうございました。 - 2018年12月31日
- 年末の東京ディズニーリゾートはヤバい! - 2018年12月30日