イクボス!イクボス!イクボス!

少し前ですが、大阪柏原市が、商工会、地元大学である関西福祉大学・大阪教育大学とともに「イクボス宣言」を実施されました。

産学官が共同で実施するイクボス宣言はいくつかありますが、大学も含めて実施する共同宣言は全国初!

市全体で取り組もうとする姿勢はとても心強いなぁと思います。

 

そんななか、東京都の小池百合子知事がイクボス宣言することになりました!

【参照】小池百合子都知事をはじめ、都のすべての管理職が「イクボス宣言」へ(イクボスドットコム)

東京都です東京都!

日本で最も大きくて力のある地方自治体です。

地方自治体は、東京とその他都市部、地方、僻地、というくくりといっても過言ではありません。
まぁ元大阪府職員として、そのくくりは認めませんけどね。

ところでイクボスってなに?

東京都をはじめ、多くの自治体で宣言されているイクボス。

イクボスとは、「職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のこと」を指します。(イクボスプロジェクトより)

要は、部下の面倒見がよくて仕事もできてリア充な管理職ってことですね。

そんな完璧な上司、どこにおるん!?って感じられるかもしれません。
でも、案外いるものです。

ただ、三方よしの上司となると少なくなりますけど。

そんなにすごいこと?

なんにせよ、組織の中によい管理職はこれまでからいたものです。

それが、ここにきてそうした上司の養成が叫ばれるようになったのには理由があります。

①名前が生まれた

「理想の上司というとどんな人?」って聞かれたときなんて答えていますか?
「所ジョージみたいな人」とか言ってたかもしれません。

それぞれ、なんとなくのイメージはあるけど、具体的によい上司をひと言で言い表すフレーズというのはこれまでありませんでした。

そこに、理想の上司像を示す「イクボス」というフレーズが突如出てきたのです。
「よい上司像」の共通言語化。

それは広がるよ!

②定義ができた

イクボスを知った人は概ね「そうそう!理想の上司ってそういう人!」って言います。

でも、イクボスが生まれる前まではどうだったでしょう。

いい上司ってどれだけの人が具体的に説明が出来たでしょう。

それもイクボスがうまれたとき、イクボス10カ条として明文化されました。

これもホントに大きいことでした。
これのおかげで、イクボスとはどういう人なのかを説明することが出来るんですから。

それは広がるよ!

③人事研修の手詰まり感

僕は長く人事をしていました。

職員の研修とか、管理職研修とかに携わっていましたが、どうしても目指すべき理想の姿がみえないために、ウケるだけの研修になってしまっていました。

そこにイクボスです。

名前もあって定義もある。
人事としてこれほど使いやすい研修プログラムもそうはありません。

イクボス企業同盟が100社を超える勢いで発展しているのは、こういう理由が多いのではないかと思います。

イクボスが広がっていくために必要なこと

イクボス、すごいですね。
手前味噌ですが、立ち上げたFJはホントにすごいなと思います。

でも、ここからが本番です。

イクボス宣言したとしても実際には何も変わりません。
組織で本当に浸透させていくためには次の2点が大事になります。

①上司本人がワクワクする

部下への配慮が深い上司は、これまでもたくさんいました。

でも、多くのそういう人たちにとって抜けていることが実はあります。

それは、「自分たちがワクワクする」ということです。
部下への配慮や仕事を頑張る上司は、これまでからいたはずです。

でも、自分への配慮となるとどうでしょう。

理想の上司には「自分がワクワクする」ことこそが最も大切です。
ワクワクする、リア充でなければ、上司として長続きしません。

だから、まずは自分がワクワクすることから始められるように意識を変えていくべきです。

②部下がイクボスを活かす

イクボスだけが組織に増えても、正直なところあまり意味をなしません。

変わっていくべき、成長していくべきなのは、上司も部下も一緒です。

どれだけ部下への配慮が出来る上司がいたとしても、部下がその配慮を受け取ることが出来なければ・・・結果はわかりますよね。
残念ながら絵に描いた餅になります。

制度は整っているけど行使者がほとんどいない。
そんな休暇もきっと多いはず。

だから、上司だけでなく部下もしっかり意識改革を進めていくことが大切です。
人事・研修担当者は、そういう視点を持つべきですね。

 

こうした2つを実現することで、はじめてイクボス職場というものが誕生します。

こうした職場をもっともっと増やしていくため、我々も、セミナー等をお受けしておりますので、どうぞお気軽にお声がけくださいませ。

 

以上、大した量食べてないのにバーベキューするとお腹がいっぱいになりすぎて困る篠田でした。

 


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篠田 厚志

理事長 / おやこヒッチハイカーファザーリング・ジャパン関西
三児の父親。安定の大阪府庁を退職し、NPOの世界へ。 父親の子育てはやれと言われてやるもんじゃなく、できる仕組みを作ることが大切。「父親の子育てをヤバくする」をミッションに活動するファザーリング・ジャパン関西の理事長を務める。[⇒詳細プロフィール]