僕はRPG(ロールプレイングゲーム)が大好きです。
ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジーをはじめ、主要なRPGはほぼやりつくしています。
僕らの世代はRPGとともに育ったと言っても過言ではありません。
RPGというのは、簡単に言うと「冒険」です。
主に勇者と呼ばれる主人公(例外有り)になりきって、国から国へ、街から街へ旅を続けて、さまざまなダンジョンをクリアして、悪の根源である魔王を倒すために旅をするゲームです。
今回は、そんなRPGにおいて不可欠な存在である「ダンジョン」を舞台にしたマンガ『ダンジョン飯』をご紹介します。
まず、ひとつだけ言わせてください。
これ書いてる人は間違いありません。
「天才」です。
ゲームでは出てこない、冒険において本当に必要なこと
冒険と聞くと、どんなことを思い浮かべますか?
仲間?
武器?
防具?
馬車?
薬草?
宿屋?
カジノ?
これくらいしか出てこないみなさんは僕と一緒です。
RPGにすっかり毒されてしまっていますよ。
人が生きていくために必要不可欠なものがあるでしょう?
そう、「食事」です。
RPGでは食事という概念がほぼ完全に欠落しているんです。
これは、まぁ冒険を進めるうえでは必要ないし、そのとおりだと思います。
ですが、よくよく考えてみるとおかしいですよね。
にもかかわらず、僕たちはこれまで、まったく違和感を感じないままにRPGを楽しんでいたというわけです。
モンスターの概念を根本から変える
人は長きにわたるダンジョン攻略。
三日三晩歩き続け、戦い続け、ひたすらゴールに向かって進み続けるなかで、どのようにして飯を食べ、腹を満たすのか。
それを、非常にコミカルかつシュールに描き、冒険とは何かを改めて考えさせてくれるのが、今回ご紹介する『ダンジョン飯』。
ダンジョンにおいて、突き進むために必要なもの。
そこに食事の概念を取り入れ、僕たちの概念では倒すとお金になるモンスターを食材にするという、これまでの常識を完全に覆してくれる傑作と言っていいマンガです。
2016年最高のマンガ
ドラクエの影響でしょう。
RPGにおけるもっともポピュラーなモンスターであるスライム。
こいつを乾燥させれば、シラタキやゼラチンの代用として使える高級食材に早変わりするという。
ほかにも、人食い植物にも実があって、その実を使ってタルトにするとか、マンドラゴラを根菜のようにつかうとか、もう通常の概念を完全に打ち破るアイデアの数々にはただただ脱帽です・・・。
もはや、ダンジョンの攻略より、ダンジョンモンスターをどう調理するのかばかりが気になります。
モンスターを食材にするという、これまでの常識を完全にひっくり返す驚愕のテーマ。
一般常識を持つものにとっては、決して理解できるものではないかもしれません。
でも、それくらいの尖ったテーマだからこそ、『ダンジョン飯』が2016年のベストマンガとして認められているのかもしれません。
- このマンガがすごい!2016(宝島社)・オトコ編1位
- THE BEST MANGA 2016 このマンガを読め!・第1位
- 全国書店員が選んだマンガランキング2016・第1位
この先もこの『ダンジョン飯』に、目が離せません。
叶うならば・・・僕もスライムのシラタキ食べたい。
以上、ゲームへの姿勢を根本的に見直す必要を迫られている気になっている篠田でした。
篠田 厚志
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