本は素晴らしい。なぜなら本は、自分の体験したことのないことを疑似体験したり、自分にはなかった価値観を与えてくれたり、リラックスさせてくれたりして、知識を与えてくれます。
注文を間違える料理店の作り方/著:小国士朗
最近登場したばかりの本ですが、とにかくネーミングが完璧です。
認知症をテーマにした取組みで、ここまでワクワクさせられたものはおそらくこれまでなかっただろうと思いますし、今後は、このプロジェクトがあらゆる認知症事業に影響を与えそうです。
何かを成したいと思っていながら、どうやって事業を作って行けばいいのかわからない人は、ぜひとも手に取ってみるべきです。
アイデアのちから/著:チップ・ハース&ダン・ハース
相手の記憶に焼き付くアイデア、ネーミング、キャッチコピーは、以下の6つの原則を踏まえることで成り立つと言います。
「単純明快である」
「意外性がある」
「具体的である」
「信頼性がある」
「感情に訴える」
「物語性がある」
これらを練り込まれたアイデアは、人々の記憶から消えることはありません。
つまり、この本がいいたいことは一つです。
相手の記憶に焼き付くアイデアは、体系的に学ぶことで意図的に作り出すことができる、ということです。
HIGH OUTPUT MANAGEMENT/著:アンドリュー・S・グローブ
1983年にインテルの創業者、アンディー・グローブ氏によるマネジメントの教科書。
この当時から、中間管理職層の重要性を認識して、彼らがベストなパフォーマンスを発揮できるよう、インテル時代のノウハウを惜しみなく書かれているところがすごい!
ファザーリング・ジャパン関西では、イクボスの養成に取り組んでいますが、その原型とも呼べるべきものがここにありました。
特に素晴らしかった点は、マネジャーのアウトプットは「自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接所組織のアウトプット」である、としたことによって、マネジャーの評価基準を明確化したことです。
それによって、マネジャーの役割は、ただただ部下や影響を及ぼせる範囲のパフォーマンスを高めることに注力しきらなければならないことがわかります。
マネジャーの役割がはっきりすれば、迷いがなくなり、パフォーマンスは高まります。うまく機能させられれば、確実に企業の業績はアップすると信じられる名著でした。
モモ/著:ミヒャエル・エンデ
なんといっても、こちらの小説が、今年の僕に一番影響を与えたと言っても過言ではありません(少し前にもブログで取り上げました)。
モモの中に描かれている社会・・・それは今の日本そのもののように感じられるはずです。1973年の作品なのに、近年描かれたといわれても何の違和感も感じない鬼気迫るものがありました。
なにについても関心がなくなり、なにをしてもおもしろくない。この無気力はそのうちに消えるどころか、すこしずつはげしくなってゆく。日ごとに、週をかさねるごとに、ひどくなる。気分はますますゆううつになり、心のなかはますますからっぽになり、じぶんにたいしても、世のなかにたいしても、不満がつのってくる。そのうちにこういう感情さえなくなって、およそなにも感じなくなってしまう。なにもかも灰色で、どうでもよくなり、世のなかはすっかりとおのいてしまって、じぶんとはなんのかかわりもないと思えてくる。怒ることもなければ、感激することもなく、よろこぶことも悲しむこともできなくなり、笑うことも泣くこともわすれてしまう。そうなると心のなかはひえきって、もう人も物もいっさい愛することができない。ここまでくると、もう病気はなおる見こみがない。あとにもどることはできないのだよ。うつろな灰色の顔をしてせかせか動きまわるばかりで、灰色の男とそっくりになってしまう。そう、こうなったらもう灰色の男そのものだよ。この病気の名前はね、致死的退屈症というのだ。
今の日本は、世界は、まさにこの一歩手前なんじゃないか・・・。
改めて、「時間」というものの大切さを感じさせる超良著です!
お母さんのための「くじけない」男の子の育て方/著:小崎恭弘
我らがFJKの顧問、小崎恭弘氏による子育て本。
お母さんのための・・・と書かれているのは、諸事情があってのことですが、お父さんが読んでも、息子がいなくても十分に楽しめ、かつ、深い学びを得られるはずです。
特に、終章の「くじけない男子育ての10ヶ条 息子の自立へ向けて」は、男の子に限らず、子育て全般における大きなヒントです。
ぜひとも、子育て中の一冊としてお手元に置いていただきたい良著です。
いかがでしたか?
ビル・ゲイツ氏が、一年のオススメをブログにアップされていると聞いて、せっかくなので僕もやってみようと思いました
影響力は雲泥の差ですが、どれもオススメの書籍ですので、ぜひ手に取ってご覧になってみてください。
以上、来年はもっとたくさん本を読もうと思います、篠田でした。
篠田 厚志
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