尼崎市で家事講座を開催しました。タイトルは「パパの家事は家族を救う!」。夫婦を対象とした講座で、半年前に同じく尼崎で開催して好評だったものです。今回の参加者は14名。その中にパパひとりで参加くださったかたが2名おられました。
あとでそのパパたちにこっそり聞きました。どうしてこの講座にひとりで申し込んだのか。答えはこうでした。「前から家事に関心があって、こんな講座を待ってた」「家事をしたいと思っていたので、自分のための講座だと思った」僕はしびれました。この言葉、まさに自分が10年前、ファザーリング・ジャパンが主催した『子育てパパ力検定』を受けた動機と同じだったからです。
専業主夫として自信をもてず、家でひとり煮詰まって鬱々としていた自分が、子育てパパ力検定の紹介をみのもんたのワイドショーで観たとき、僕はそれが自分のための検定だと感じたし、こんな検定を待っていたと思った。それと同じパパたちに、10年後に自分の講座で出会えたことにしびれました。
僕は子育てパパ力検定で成績上位5パーセントに入って『スーパーパパ』の称号をいただいたことで、子育てを中心に生きていた当時の自分に自信を持つことができました。参加してくださったパパたちも、「パパの家事は家族を救う!」という講座のメッセージから自信をもってくだされば、講師冥利に尽きます。
てな感じの講座の帰り道、新大阪から乗り換えた千里中央行きの御堂筋線の最前列車両のドア付近に、ひとりのパパが8ヶ月くらいの乳児を抱っこひもで抱っこして立っていました。その赤ちゃんはぐずりまくり。パパが大きなバッグを持っていてママらしい人も近くにはいません。パパは一生懸命赤ちゃんをあやしていました。
向かいのドア付近に立っていた僕は赤ちゃんの顔がこっちを向いた瞬間に、笑いかけたりいないいないばあをしたりしました。混んだ車内の通路を挟んでこっそりと。赤ちゃんはしばし僕を見て、泣き声がとまりましたが、またすぐに泣き出しました。程なく終点の千里中央駅につき、その父子と僕は同じホームに降りました。ホームに降りるとパパは僕に会釈をされました。
こっそりしていたいないいないばあに気づいてくださっていたみたい。ああ、ここにも過去の僕がいる。専業主夫でひとり乳児の長女を連れて出かけて、いろんな場所で苦労していた15年前の自分が。
和田 憲明
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