先日、地域創生のための総合情報「地域人」第11号に、インタビュー記事を掲載いただきました。
「あと辛カレー」でも紹介させていただいた滝村雅晴さんの、同誌コラム「地知志食」。
「地」方で活躍する
「知」人に
「志」を聞きながら
「食」事をする
と、「父」をかけた素敵なコラムです。
取材では大きく3つの想いについてお話をしました。
(チョット長くなりますが、かいつまんでまとめます)
大阪府庁を辞めた想い
これはブログでも書いていることですが、精密検査を受けることになって、「人って死ぬんやで」ってことが自分事になって、人生あぐらなどかいてはいられないと思ったのが、辞めた大きな理由です。
ひと言でいうと、「玄関先の写真立ての中にしか生きられない父親にはなりたくない!」ということです。
そのためには、
どんな人間だったのか?
どんなことを考えていたのか?
どんな生き方をしようとしていたのか?
どんな風に子どもたちのことをみていたのか?
何を目指していたのか?
ということをきちんと行動で示そう!
それが衝動になって大阪府庁を辞めることにしたんですよね。
大阪でNPOに関わる想い
僕は、このファザーリング・ジャパン関西理事長として、東京のファザーリング・ジャパンの理事も務めています。
同時に、チャンバラで外遊びと地方創生に取り組むゼロワンの運営にも関わっています。
いくつもの団体運営に関わるのはやっぱり大変です。
でも、どれも楽しくて仕方がないんですよね。
好きな土地で、好きな土地のために、好きで楽しいことを責任もってする。
そんな姿を子どもに見せることが、何より大切なんじゃないかなって思っています。
この2つは、まったく異なる事業をしていますが、「父親」としての親和性はメチャクチャ高いんですよ。
FJKは「父親としての在り方を通じて、未来をワクワクして向き合う」ことを実現するNPOです。
ゼロワンは「外遊びによってハンパなく盛り上がって、一体感を創出する」ことに取り組むNPOです。
この2つが繋がると何が起こるか・・・
大人と子どもの強烈な一体感のもとに未来にもっとワクワクできる。
そんな社会を作っていけると思っています。
地方創生への想い
元地方公務員として、地方創生への想いは強くあります。
今取り組まれている地方創生は、「人口流入・人口滞在・産業創出の3つによって、地方を活性化させること」が目的になっています。
わかりやすい数値目標が示せるので、それが目的になってしまうんですが、それでは結局人口の取り合いと誘致合戦になってしまうんですよね。
(まぁ東京一極集中の是正と、人口増を目的にしているので、ハズレではないんですが)
取り合いと誘致という競争は、質の向上を生むこともあるので、ダメとは思わないんですが、ただ、残念ながら今は対東京ではなく、対近隣自治体との人口の取り合いになってしまっている。
でも、地方全体の人口が変わるわけではないから、結局意味をなさないものになってしまう。
今の地方創生は根本的な目的を実現し得ない悩ましいプログラムになっている気がします。
個人的には、地方創生の目的をもう少し絞るべきじゃないかなと思っているんです。
何に絞るべきか??
とにかく「滞在人口の地域愛の創出」。
住んでいる人が、その地を好きになることが何よりも大切ではないかな。
今、岐阜県可児市ではチャンバラ合戦による地方創生をおこなっています。
可児市のいいところをチャンバラを通じて紹介し、そんなユニークな取り組みをしている市を、そして史跡などいいところをもっと好きになってもらおうという取り組みです。
海外で日本人が自分の国のことをしっかり説明できない、なんていう話を聞くことがよくあります。
それは、日本を広い意味でとらえ過ぎなんだと思うんです。(マクロのみの視点)
そうじゃなくて、自分が好きで住んでいるこの地は日本だという、ミクロからマクロに広がる視点を持つことが必要だと思います。
自分の地元のことさえよく知っていれば、海外でも自信を持って話が出来るはず。
そうやって地方が好きであることが可視化できるようになって行くと、海外からの流入なんかも増えますよ。
僕は、あまり知られていないアメリカのポートランドという街が好きなんですが、それも地元の人たちが、我が街を愛しているのが伝わってくるからなんです。
とにかくミクロな視点で地域愛を創出し、育むこと!
それが絶対に必要な第一歩です。
それが進めば、「滞在人口による産業創出」は必ず起きます。
そのときに、交付金を使って必要な資金提供やサポートを行えればいい。
地方創生を、地方の活性化や人口増加措置、税収改善などという陳腐なものにせず、「日本人のアイデンティティを取り戻す」ことを目的にすれば、絶対にうまくいくと思っています。
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次男を連れて2時間、パインズハートのご飯に舌鼓をうちながらの取材はとても楽しかったので、ついつい話が広がってしまいました。
(FJKで同じ志を持って活動する大下さんのパインズハート[下写真の左] 、洋食の数々マジ美味いので、お近くに行くなら絶対行ってほしいところ!)
でも、伝えたかったことも言えたかなと思いますし、僕の想いが1人でも多くの人に伝われば何よりです。
(ついでに、同じ巻の巻頭インタビュー[上写真の右] に出ている糸井重里さんにも伝わればなおいいっすね笑)
というわけで、これからも、地域人として、自分たちの目指す社会を実現するために頑張ります!
以上、子どもたちの夏休みに羨ましさしか感じない篠田でした。

篠田 厚志

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