世の中、星の数ほどあるマンガの数々。
人の心を惹き付ければ惹き付けるほど、何十巻にまでわたる超大編になることが多いが、たった3巻で度肝を抜かれるほどにしびれる漫画があるのをご存知だろうか。
【漫画サバイビー】
「もんもんもん」などがメチャクチャギャグ漫画よりなので、どうしてもギャグ漫画先生っぽい印象を与えるつの丸先生の作品。
「みどりのマキバオー」もそうなんですが、ギャグ一辺倒かというとそうでもありません。
このサバイビーも全く違います。
家族も仲間も、大雨ですべて失ったミツバチのバズーは、同じ境遇のゴミムシやカナブンやコオロギたちと暮らしていました。
そんなある日、見知らぬミツバチから突然、王台と呼ばれる女王蜂の幼虫が隠れる小部屋を託されます。
バズーは「王台」を抱えて仲間達の待つ住み家に帰るんですが、そこで仲間から、バズーの仲間のミツバチがスズメバチの大群に大勢殺されたことなど、衝撃の事実を知らされます。
スズメバチ「王台」を持って仲間と共にミツバチの生き残り「レジスタンス」を探し、ミツバチ王国の再建を計画しようと考えるようになるわけですが、そこに「王台」を狙ったスズメバチ(宿敵赤目)が住処に侵入し、次々と仲間達を殺していきます。
仲間の捨て身の攻撃でスズメバチを撃退するが、バズー以外は全員死んでしまいます。
何のことやらまったくわからないまま、バズーは悲しみに暮れる間もなく「王台」を持って一人、レジスタンスのもとに旅立ちます。
この衝撃的なスタートからラストまで、展開の早さから、どうなるかわからない先の見通せなさまで、息を切らせぬ展開が3巻ずっと続きます。
スズメバチと、その他の虫の違いも明確に表現されている分、スズメバチの残虐性がはっきりと描かれているし、逆に、その他の虫達に人間くささを与えて、親しみやすさを与えるような作風に仕上がっています。
たった3巻です。
みどりのマキバオーも相当な感動作品ですが、こちらも相当なものです。
なかなか古本屋などでは見つけにくいレアな作品なんですが、ぜひとも読んでみてください。
以上、久しぶりに読んでみたい・・・篠田でした。
篠田 厚志
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