君は先日、10歳になりました。
僕も父親になって10年になりました。
いや、この表現は、本当は正しくない。
君は忘れていると思うけど、君がこの世(お母さんのお腹の中)にやってきたのは、10年と10ヶ月前のことです。
だから、僕が父親になったのも実は、10年と10ヶ月前ということになるわけです。
本当に早いなぁ。
僕が26歳のときにお腹のなかにやってきて、27歳のときに産まれてきてくれました。
気持ちは生まれたときの27歳のままですが、いつのまにか僕ももうすぐ37歳です。
お互いにまだまだ出来ることが増えていく、つまり成長できる年齢です。
なので、僕らの歩む道には未だゴールのゴの字もみえてはいません。
でも、この10年で、君にとって「父親」という存在はどんなふうになっているだろうか。
厳しい?
恐い?
優しい?
強い?
よく家にいる?
あまり家にいない?
お母さんと仲がいい?
毎日楽しそうにしている?
それとも、つまらなさそうにしている?
個人的な振り返りをすると、チョット厳しくて恐い父親だったかなぁと思う。
僕の父親もそうでした。
でも、君は楽しそうに「お父さん」と声をかけてくれる。
仕事場にいると、「ただいまー!」と声をかけてくれる。
寝る前には、いまでも仕上げ磨きをせがんできてくれる。
そんなふうに接してくれることが、僕にとってどれだけ嬉しいことか、君はきっと知らない。
君にとっては、僕が恐かろうが厳しかろうが、そんなことは関係ないのかもしれないな。
どんなふうに思っていたとしても、君にとって父親は僕1人。
そして、君にとっての父親モデルは、きっと僕だけだという事実が事実であり続けられるなら、それでいいんだろう。
(あとのお父さんたちは「よそのお父さんモデル」)
そんなふうに思います。
僕は君をどう育てたい?
僕は少し古いタイプの人間かもしれない。
君が男の子だから、やっぱり強い子、たくましい子に育てたいと思ってしまう。
でも、同時にどう育つかは君次第ということもわかっているつもりです。
なので、どんなふうに育っても、その姿が100点だと信じています。
ただ、ひとつだけこれだけは!と思うことがあります。
それは、「自分に自信を持ってほしい」ということです。
僕は、君が自信を身につける方法を知っています。
知ってはいるけれど、その方法は言葉だけでは伝えられません。
君がその方法を知るには、身近な人の最大限のサポートが必要不可欠です。
僕は、父親として、その役割を人生懸けて担っていきたい。
だから、どう育てたいかよりも、どんなふうに関わっていきたいか、ということが何よりも大事なのかなと考えています。
次の10年
あと10年経てば成人です。
君が20歳になったとき、僕は47歳です。
47歳の僕など正直想像がつきません。
君もそうでしょう。
20歳の自分など想像もできないだろうと思います。
だから、無理をしてそんな先のことなど考える必要はありません。
大切なのは、10年後、どんなふうにもなれるように、今、自分は何をすべきか?ということです。
とはいえ、10歳の君にはそれすらも難しいでしょう。
でも、安心してください。
だから、僕がいるんです。
だから、母親がいるんです。
だから、先生がいるんです。
だから、友達がいるんです。
未完成ですばらしい君のために、人生をかけられる僕たちがいます。
そのことだけは絶対に忘れないでください。
忘れずに歩み続けたその先に、20歳の君が待っていますよ。
10歳の君にはまだまだ伝えたいことがたくさんあります。
今日、君に伝えたいこと。
「僕は君の父親で幸せです」

篠田 厚志

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